ローバ・ミッキーの「映画を通して、人生力アップを」
ラジオの深夜放送が縁になって 『午前4時にパリの夜は明ける』
写真出展&Referance:公式サイト
1981年、パリの街は1958年から続いた保守政権にピリオドが打たれ、ミッテラン新大統領の祝賀ムードに包まれていた。
そんな中、エリザベート(シャルロット・ゲンズブール)は夫が若い女に走って別居の果て、離婚。娘、息子を1人で養うことになった。
エリザベートを心配して、リタイアした実父が生活の援助を申し出るが、やれるところまで頑張って見ると申し出を断る。
彼女は大学時代に結婚、すぐに妊娠したために今まで働いた経験のないことが気がかりになっていたが、ようやく深夜ラジオ番組の仕事に就いた。
その仕事とは、たくさんかかってくる電話内容を聞いて、どれをラジオに流すかを決める下準備で、エリザベートの直感だけが頼りだった。
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深夜ラジオ「夜の乗客」のパーソナリティー・ヴァンダ(エマニュエル・ベアール)の堂々とした仕事ぶり、それに引き換え神経をすり減らして電話を取るエリザベートだったが、失敗を乗り越えてスタッフと信頼関係を結んでいく。
そんな頃、相談者の家出娘タルラ(ノエ・アビタ)と出会う。
泊まるあてもない彼女を自宅へ招き入れるエリザベート。
タルラを通し、エリザベートや子どもたちの心は徐々に変化していく。
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先々週もフランス映画だった。
このところ、フランス映画から目が離せない。
女性を主人公にしていて、自己主張があって、それでいてしなやかな生き方を描いている作品が多い。
それに女優さんが本当に素敵だ。
今作のシャルロット・ゲンズブール、エマニュエル・ベアールも1980年代からトップ女優として活躍を続けている大女優で、物語に深みを与えている。
さて映画は18歳の少女タルラを自宅に連れて来るが、直ぐに彼女はエリザベートの息子マチアス(キト・レイヨン=リシュテル)と恋仲になる。
日本の母親なら進学前の息子を誘惑しないで」と言いたくなるが、そこはフランス、個人を尊重しているのだろうか、何も言わないエリザベート。
タルラの身の上は語られないが家族の元から離れていく。
そして7年後……。その月日がもたらしたのは、どんな生活だったかは劇場でお確かめいただきたい。
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◎2022年・第72回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。
◎パリの夜景は群青色で、時には海の底にいるように感じた。
◎ミカエル・アース監督の幼少期に実際に放送されていた「Les choses de la Nuit(夜の出来事)」という番組がモデルになっている。
★ ミカエル・アース監督、脚本/フランス/111分
★公式ホームページ https://bitters.co.jp/am4paris/#
★4月21日公開
★ミッキーの毎日・映画三昧 http://mikki-eigazanmai.seesaa.net
映画好きが高じて年間500本以上を映画館、国内映画祭、試写室で観ている年金満額&後期高齢者のローバ・ミッキーです。週1回ほど映画を通していろいろな「人生&恋愛模様」を語っていきます。
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